2005平和行動in広島

1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下され、60年目の節目の年。
8月4日から6日までの3日間、様々な平和行動が取り組まれた。
連合、原水禁、核禁会議、共催による「被爆60年核兵器廃絶平和ヒロシマ大会2005」に、
参加してきました。
4日午後、平和公園内にある 「平和記念資料館」を見学。
平和記念資料館には、原爆投下で被爆し亡くなった方々の遺品や、
多くの資料が展示されていました。
焼け焦げた衣類、原爆の熱線に溶けた瀬戸物、大きく歪んだ建物の鉄骨、
爆風で吹き飛ばされ、粉々になったガラスの破片が突き刺さった建物の外壁、
熱線によってできた「影」の跡、
原爆投下直後の広島市内の様子や、被爆した人々の痛々しい写真、
60年前の8時15分を指したままの時計・・・。
8月6日の原子爆弾投下に関する、ありとあらゆる資料が展示されていました。
1発の爆弾で、都市そのものを消し去ってしまう、
原子爆弾の凄まじさを感じました。








60年前に本当にあった出来事。「ひどい事をしたものだ」と率直に思いました。
しかし、どうしてこの様な事が起こってしまったのでしょうか?
戦争を引き起こしたのも、原子爆弾を投下したのも「人間」です。大人です。
そして、いつも犠牲になるのは、弱い立場のお年寄りや子供たちです。
子供の頃はみんな友達、仲良く出来たのに、いつも笑顔でいれたのに、
大人になるとなぜ争うようになるのだろう?
そんな事を考えながら、平和資料館を後にしました。









午後4時半から、広島総合体育館にて、10000人参加の
「被爆60年核兵器廃絶平和ヒロシマ大会」が、開催されました。
30分ほど前に会場入りしましたが、1階席、2階席とも、ほぼ満席状態でした。
開会する頃には、全国から集まった「平和を願う人々」で、会場は超満員になっていました。
アメリカ、ニューヨークでの平和行動の報告がされ、会場のビックスクリーンに、
行動の様子が映し出されました。









全国から参加した人たちの「平和の願い」のこもった折鶴が献納され、
壇上の献花台は折鶴でいっぱいになりました。
原爆で亡くなられた方々に黙祷を捧げた後、主催者や来賓の挨拶が続きました。








そして自らも被爆して、現在「広島県被爆協」の理事長「坪井直」さんの話を聞きました。
原爆の怖ろしさを、一人でも多くの人に伝えてたい。
そんな坪井さんの「思い」が、ひしひしと伝わってきます。
被爆後の坪井さんの人生は、大きく変わりました。
幾度となく入退院を繰り返し、現在も原爆の後遺症との闘いが続いています。
しかし、大型モニターに映し出される坪井さんの表情は、
とても原爆後遺症を患っているようには見えませんでした。
参加した私たちに「原爆の恐ろしさ」を、力強く訴えていました。
平和アピールを確認し、「広島少年少女合唱団」と、参加者全員で「原爆を許さすまじ」を合唱して、
約2時間の大会は閉会しました。








8月5日。午後に、平和記念公園内にある、多くの慰霊碑を見学する
「ピースウォーク」に参加しました。
この「ピースウォーク」には、連合広島の青年、女性委員会のメンバーが、
ピースガイドを務め、私たち参加者に慰霊碑や歌碑などを、
わかり易く説明してくれました。








原爆ドーム、学徒動員慰霊塔、原爆の子の像、
韓国人原爆犠牲者慰霊塔、峠三吉の歌碑、
被爆したアオギリ、原爆死没者慰霊碑、
原爆犠牲国民学校教師と子供の碑など、
約1時間のピースウォークでした。









個人の意思を踏みにじるのが、戦争です。

自由を剥奪するのが、戦争です。

原爆で亡くなった多くの人達それぞれに、
それぞれの人生があったはずなのに。

あの原爆投下で、多くの人達が、
一瞬にして亡くなりました。








6日。 広島市主催の「原爆死没者慰霊式」に参加しました。
今年は、昨年の45000人を10000人上回る、55000人が参列しました。
午前8時15分、犠牲者に黙祷が捧げられました。
小泉首相の挨拶がありましたが、原稿の棒読みといった感じで、
気持ちがこもっておらず、参列者の拍手もパラパラといった感じでした。
河野衆議院議長、扇参議院議長の挨拶がありました。








広島市の秋葉市長は「平和宣言」の中で、
「この1年を継承と目覚めの年と位置づけ、被爆者の心を受け継ぎ、
核兵器廃絶へ向けて、行動を起こす」との、発言がありました。
秋葉市長の「平和宣言」と、被爆地子供代表の「平和への誓い」には、
会場から大きな拍手が送られました。









原爆投下から60年。
「核兵器廃絶」は、いまだに実現していません。
平和憲法9条を改悪しようという動きもあります。
恒久平和を世界の子供たちに約束して、
次に世代に「平和のバトン」を、手渡さなければなりません。
私は、国家の発動たる「戦争」に、つがりうる、
全ての事柄に反対します。
声を上げます。
行動します。














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